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セミ  蝉   セミ

セミ  ♪♪ 山は青きふるさと

          水は清きふるさと ♪♪    

 わたしら日本人にとってセミほどなじみの虫はない。今年の夏も同好会の蛍観賞の後、“みそら””旭が丘”両団地ともにそれぞれの中央公園の”セミ”の羽化を楽しんだ。喜こぶのは子供ばかりではない。大の大人があの木、この木と ”いたよ” “見てみて”“こっちきて”と暗がりの中で声を掛け合っている。童心そのものだ。かく言う私も

 脱皮の瞬間、静かにしずかに進む、あと7日間の命の連鎖へのページェントに見とれてしまう。淡い緑のような羽がくるっと逆さに出てきて頭を殻の上に乗せる瞬間に息を呑む。

 セミの不思議

 ”不思議”といっても生態学的な不思議ではない。それはその道の達人にゆずるとして、ある不思議に気がついた。「閑かさや 岩に染み入る セミの声」(山寺 立石寺)の芭蕉の句。知らない人はオバマ大統領と赤ちゃんと幼児だけだと思うほど、ポピュラーだ。山寺は郷里の仙台から近くだったので芭蕉の句に馴染んだせいかセミは日本の文芸に溶け込んでいるとばかり思っていた。ところが、数多ある日本曲の中にセミを歌ったものが他の生き物と比べて極端に少ない。いやない。「歌の玉手箱 音楽療法士 宮本晶子編」文芸社の歌集の、童謡、唱歌、民謡」を調べてみた。あった。珍しいので書き留めた。

作詞、さとう よしみ 作曲 中田

  せみ せみ  せみ せみ みんみーん

  どこにいるのか  せみ

  なかなかいないよ せみ

  なかなかとれない せみ

ひょっとして知らないのは私だけかも、

どなたか 文学 文芸 俳句など知っている方教えていただけませんか。

不思議その2

 私は“カナ カナ カナ カナ”となく”ヒグラシ”に暮れなずむ夕暮れ時の光景が浮かぶ。そして ツクツクボウシの鳴き声に子供時分に遊んだ仲間を思い出す。元気な気分になる。ミンミンゼミもいいが 交通事故の後遺症で耳鳴りがやまない今、油蝉のようなけたたましいのはちょっといけない。でも幼いとき良くとったせみなのでやはり懐かしさはある。”鳴き声”がどうしてあんなにでかくて美声で違うのか・・これは不思議だ。

    “アリとキリギリス”のイソップ童話

もともと“蟻と蝉”だったという。ヨーロッパ地域には蝉を見ない地域が多いという。そんな地域では「なまけもののセミがキリギリスに変身したとされる」(UP10月号)。しかし 蝉はキリギリスと違って鳴き、唄いまくり、まわりを楽しませ、樹液を吸って湖口を潤している。アリのように他の生命を食いちぎり犠牲にする昆虫ではない。夏は歌手として日中働いている。アリと対比してナマケモノにされるいわれはない。ありとキリギリスに代わってよかった。でもキリギリスを怠け者視するつもりはない。

蝉の鳴き声を聞けない恐ろしさ

 

「蝉の鳴き声がなくなった時ほど恐ろしさを感じたことはない」1945年8月9日、長崎に9歳の児童がいた。ピカッドン! 気絶。しばらくたって母の腕の中で正気に返った。

あれっ、今まで鳴いていた蝉の鳴き声がない。「じゃれついていた犬がいない」。「動く者もいない静寂の恐ろしさ」67年後の今も体に染みついた恐怖です。私はこれを聞いてかける言葉がなかった。

同じことをフクシマで体験した。Jブリッジから放射せん防御服を着て双葉町に車でむかった。20キロ荒れた田畑を挟んで大熊町・冨岡町・双葉町の正常な商店・住宅・食堂が軒並みをそろえて目に飛び込む。だが人の気配はまったくない。請戸に立ち寄った。600軒の住宅は壊滅。緑も小鳥も、セミもいない。無常、非情、不条理。放射線の恐ろしさ実感

福島の痛みをわが痛みに 人災 ヨーク考えたい

故郷のメロデーが浮かんできた。

いつの日にかえらん            いつの日にかかなえん

♪♪ 山は青きふるさと          山は青きフクーゥシィマー

水は清きふるさと          山は青きフクシマ   

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