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井上ひさしの最後の長編小説  「一週間」

井上ひさしの最後の長編小説 「一週間」を読んで

この作家は死に向かう病床の中で渾身をこめて  最後の長編小説 「一週間」にてを入れたという。

わたしにとって長編「吉里吉里国」の面白さ といったらなかった。 腹を抱えて笑いこげた。 そしてしみじみと

日本が抱えるもっとも深い問題と向き合うようにひきこまれていった。

500ページにおよぶ 「一週間」も氏らしいユーモアはそこここにちりばめられている。が一味違う。

歴史の事実に克明に分け入っていき、その深刻な真実を、ユーモアと皮肉で示すことでうきあがらせている。

この作家には「社会主義は良い筈」といった筈論的な演繹の発想は一切ない。

 中国で暴れまわった関東軍 60万人がソ連の虜になり労働力として過酷な使役の下に置かれた。スターリンの

国家が日本の軍国主義旧秩序を温存させ  日本軍指導部と一緒になって兵士を強制使役し多くを死に追いやっ

た。

わたしは人間を侮蔑する日本軍とスターリンのソ連のやり方を時に批判する。しかし その実態について進

んで知ろうとしなかった。井上ひさしは 事実が知らされ  伝わなければ  歴史は繰し人は死に続ける というメ

ッセイジを人間性の主張に昇華させて示した。

この戦争で起きていることが人びとの耳に届かない限り、同じことがおき続け、人が死に続けます」J.M.ターナー、岩波書店刊「冬の兵士」より)

Suntitled

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