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イランカラプテ

イランカラプテ

これは「アイヌの人たちの出会いの時の挨拶言葉」である。

――イ は「あなたの」 ラムは「心に」 カラプテは『そっと触れさせてください』

こんなにもやさしい言葉があったのだ。出会いが人を元気にし 言葉が 人を生きさせる――

50年来の同窓の友人が農業の仕事を終えてからアイヌの世界の言葉にむかった。昨年の賀状にそう書かれていた。今年の年賀では彼の詩のなかにイランカラプテの言葉そのものを含ませて送ってきた。彼の詩は続く。

―北の人たちは言葉をイタクと名づけた

 イは『それを』 タクは『呼ぶ』という意味だ

「それ」とは何だろう

決して呼び捨てに出来ないものだ

神々や森や大切な人に呼び掛け会話する

そのために言葉は作られた

朝初めて出会う風景のように

ういういしくやさしい言葉が

私たちの言葉はいつのまに

心をなくしてしまったのだろう

今洪水のように押し寄せる言葉のなかで

居場所をながされ

人はますます孤独になっていく

新しい年

ひとつの生きられる言葉を見つけたい。――

作者は有数の豪雪地帯で疾病や貧困からの解放を求め、全国を揺るがした日本で最初に医療費の公費負担を実現したみちのくの村を郷里としている。その後この地の農協の専務を務めた。この村も日本の農(ノー)政によって居場所はながされてしまうのだろうか。過酷な時代変遷のなかでの彼の心情がこめられている。だが希望を失っていない

閉塞状況にある日本。ここからの活路は?

イランカラプテに心がひきつけられる人がいる限り。生きられる言葉を見つけようとする人人がいる限り。感動の日々がある限り。それが動力にになって、転換を作り出す。そんな感触を友人の詩がかたっている。

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