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歌の玉手箱  の威力  心のうた  の威力

デーケアにて 

たまたま立ち寄ったデーケアのソファーに二人の

かなり歳を召された利用者さんがくつろいでおられた。

テーブル机の上にはどこかで見たことがある「歌の玉手箱」という宮本昌子

さん編の500曲以上収録されたと思われる歌集がおかれていた。

お二人と親しくなりたくて私は歌集をぺらっとめくって

「母さんが夜なべをして~~♪」

と歌い始めると 彼女は歌詞を見ないで最後までうたうではないか。

今度はランダムに彼女にページをめくってもらって私が歌詞を見ながら

『白い花がさいたよ~~♪』と口ずさむと

最後の一節『あの白いはなだよ』と歌集を見ないで歌ってしまう。

今度は意地悪く少し覚えるのが難しそうな

「ああ玉杯に花受けて~~♪」

と学生歌をきりだすとややおぼろげながらも「~~~♪意気高し」ときた。

これでは収録された500曲もほとんど覚えているかもしれない。すごい。

わたしはどうだろうか。メロディーにはついていけても歌詞は出てこない。

ある老人施設で 頭をたれて一言も発しない90歳をこえたと思われる方が童謡の歌が出ると

頭を上げどんどん歌い始めてそばにいた私はびっくりしたことがあった。以来歌は健康に

養生にもいいと思ってきたが、目の前でつぎ次見せ付けられるとある感慨が浮かんでくる。

彼女たちの人生行路 ――子育てや子守や友達――は唄と共にあったのではないか。

何百回、何千回もうたったに違いない。子供のとき覚え 子育てのとき歌って聞かせ、

時を経て年取ってから口をついて出てくる。時を経ても体と心に刻みついている。

子供の彼女と老人の彼女は丸い環で結びついている。

そういえば明治の女学生だった私の母親も『7里が浜の磯伝いー♪ー』のメロデーを

私が幼いころ歌っていた。今浮かんできた。彼女の人生の円循環はたしかに私の円循環と交わっている。

こんなとき歳をとるのもそう悪いものではなさそうだと思えてくるから不思議。

「歌の玉手箱」という宮本昌子さん編の本を買ってみようと思う。本には宮本さんは音楽療法士とかいてあった。

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